
Flower Design MI-様は、創業20年、代表の土橋さんを中心に、プリザーブドフラワーを強みに展開しているフラワーショップです。
土橋さんは、プリザーブドフラワーの師範資格を持ち、お弟子さんも多数輩出。国内外で数々の賞も受賞し、世界的な花博への出展や、桂由美さんのパリコレ装花を手掛けるなど、一般的な花屋とは一線を画す技術と実績をお持ちでした。
しかし、当時の課題は、その価値が十分に伝わっていないことでした。
確かな技術も、華やかな実績もある。
けれど、店舗の外観やホームページ、複数あった店舗名や見せ方が統一されておらず、お客様から見ると他のお花屋さんとの違いが分かりにくい状態でした。
つまり、他社と区別された実力はあるのにも関わらず「選ばれる理由」が伝わっていない状況がありました。
そこで、きっかけデザイン研究所では、まずFlower Design MI-様の特徴や実績を丁寧にヒアリングしました。
単に「何を売っているか」ではなく、「どんな場面で選ばれているのか」「お客様は何を期待して来店しているのか」を整理していきました。
その中で見えてきたのが、プロポーズや結婚記念日など、人生の大切な節目に贈る花として、プリザーブドフラワーが多く選ばれているという事実でした。
これは、きれいな言葉をつくるためのコンセプトではありません。
お客様がすでに価値を感じていた部分を発掘し、それを誰にでも伝わる言葉に整えたものです。
あわせて、複数あった店舗名や表現も整理し、ブランドとしての見え方を統一。
店舗、ホームページ、サービスの伝え方が同じ方向を向くように整えていきました。
さらに今回のプロジェクトでは、ブランドの世界観を一貫して伝えるために、コミュニケーションツールの制作も行いました。
具体的には、
ホームページはこれまで、制作実績がまとめられていなかったので、お客様が事前にイメージを膨らましたり、接客にムラが出ないように接客ツールとしても使えるよう
整備し、「誰が接客してもブランドの価値が同じように伝わる状態」を設計しました。
これにより、スタッフごとの説明のばらつきがなくなり、ブランドとしての一貫性が強化されました。
その結果、お客様からは「記念日のお花を相談したい」という問い合わせが、徐々に増えてきています。
ただ、花を買いに来るのではなく、「大切な日をどう彩るかを相談する場所」として認識されるようになってきいます。
社内にも変化が生まれました。
スタッフの皆さんの中に、「私たちはただ花を売っているのではなく、記念日を彩るお手伝いをしている」という意識が芽生え、仕事への誇りや主体性が高まったと伺っています。
数字面でも、主力であるプリザーブドフラワーの受注は、支援前と比較して年間を通じて約3倍に伸長しました。現在では、受注も半年待ちという嬉しいお話をいただいております。
この事例で行ったことは、無理に新しい魅力をつくることではありません。
すでにあった実績、技術、選ばれている理由を整理し、顧客に伝わる形に整えたことです。
商品やサービスには自信がある。
けれど、違いが伝わっていない。
事業承継や次の展開を前に、会社のビジョンやミッションが明確になっていない。
そうした企業にこそ、ブランドを見直す意味があります。
企業の中にある価値を発掘し、言葉にし、伝わる形に整えることで、顧客から選ばれる理由をつくるお手伝いをさせていただきました。